新規事業の高単価案件で勝つための提案設計術

  • 公開日:2025年10月28日(火)

先月、ある新規事業部長から興味深い相談を受けた。「従来の営業手法では全く歯が立たない。高単価のソリューション提案で、顧客に価値を理解してもらえず、価格だけで判断されてしまう。どうすれば本質的な価値を伝えられるか」という内容だった。

この相談は、新規事業が直面する根本的な課題を浮き彫りにしている。高単価案件では、製品説明ではなく価値設計が勝負を決めるのだ。

新規事業が陥る「機能説明」の罠

多くの新規事業が犯す致命的な誤りがある。自社の新しいサービスや製品の機能を詳細に説明すれば、顧客が価値を理解してくれると思い込むことだ。

しかし高単価案件の購買決定者は、機能ではなく「投資対効果」で判断する。年間数千万円から数億円の投資を決定するためには、現状の課題がどう解決され、どれだけのリターンが見込めるかという論理的な根拠が不可欠だ。

新規事業の営業が失敗する最大の理由は、顧客の投資判断基準を理解せずに、自社都合の機能説明に終始することにある。この構造的な問題を解決しない限り、どれだけ優れた製品でも高単価での受注は困難だ。

高単価案件に求められる提案の構造

高単価案件で成功する提案には明確な構造がある。

まず「現状課題の定量化」だ。顧客が抱える課題を具体的な数値で把握し、その課題が放置された場合のリスクを算出する。この定量化なしに投資判断は困難だ。

次に「解決策の論理的構築」である。自社ソリューションが、なぜその課題を解決できるのか、どのようなメカニズムで効果を発揮するのかを論理的に説明する。感情的な訴求ではなく、合理的な根拠に基づく説明が必要だ。

そして「投資対効果の明確化」だ。初期投資額、運用コスト、期待効果、投資回収期間を具体的に算出し、投資判断の材料を提供する。この数値的根拠なしに、高額な投資決定はあり得ない。

最後に「実行可能性の証明」である。導入プロセス、リスク要因、成功事例などを示し、投資が確実にリターンにつながることを証明する必要がある。

openpageによる価値設計プロセス

我々openpageでは、この複雑な提案構造を体系的に組み立てる仕組みを提供している。「眼前可視化営業」により、顧客の課題を段階的に深掘りし、ソリューションとの関係性を構造化していく。

このプロセスでは以下のステップを踏む:

課題の構造的理解:表面的な要望ではなく、根本的な課題とその影響範囲を整理

投資判断基準の把握:顧客の意思決定プロセス、評価基準、承認権限を明確化

価値仮説の構築:課題解決による定量的効果と、投資対効果を論理的に組み立て

合意形成の段階化:複数の関係者に対し、段階的に合意を積み重ねていく

この体系的アプローチにより、新規事業でも高い確度で高単価案件を受注できるようになる。

データが証明する新規事業での効果

openpageを導入した新規事業での成果は顕著だ。まず受注単価が平均で5倍向上している。これは価格競争を回避し、価値ベースでの提案が可能になるためだ。

また、商談期間の短縮も実現されている。従来であれば半年から1年を要していた高単価案件の商談が、平均35%短縮されている。顧客との認識合わせがリアルタイムで行われることで、検討プロセスが効率化されるのだ。

さらに注目すべきは、失注理由の変化だ。従来は「価格が高い」「必要性を感じない」といった理由が多かったが、openpage導入後は「予算の都合」「タイミングが合わない」といった前向きな理由に変化している。つまり価値は理解されているが、条件面で折り合わないという状況への転換だ。

新規事業特有の信頼構築課題

新規事業が高単価案件で苦戦する理由の一つは信頼構築の困難さにある。既存の実績や知名度に乏しい新規事業では、顧客は「本当に期待した効果が得られるのか」という不安を抱く。

openpageの眼前可視化営業は、この信頼構築においても威力を発揮する。顧客の目の前で課題を整理し、解決策を組み立て、効果を算出する。このプロセス全体を透明化することで、「この会社は我々のことを本当に理解している」という信頼感を醸成できる。

結果として、新規事業でありながら確立された企業と同等の信頼を獲得することが可能になる。

複雑な意思決定プロセスへの対応

高単価案件では、意思決定に複数の関係者が関与する。現場の担当者、部門責任者、経営陣、時には外部の専門家まで巻き込んだ検討が行われる。

従来の営業手法では、この複雑な意思決定プロセスへの対応が困難だった。関係者ごとに異なる関心事や評価基準に合わせた情報提供が必要だが、その調整と管理が属人的になりがちだった。

openpageでは、関係者別の情報管理と段階的な合意形成を体系化している。技術担当者には技術的優位性を、財務担当者には投資対効果を、経営陣には戦略的価値を、それぞれ適切な形で提供し、全体として一貫した価値提案を維持する。

新規事業の差別化戦略としてのプロセス優位性

新規事業にとって、製品・サービスの差別化だけでは不十分な場合が多い。競合他社も類似のソリューションを開発し、機能面での優位性は一時的なものに留まることが多い。

しかし営業プロセスの優位性は、容易に模倣されない持続的な競争優位性となる。顧客の課題を深く理解し、論理的な価値提案を構築し、段階的な合意形成を実現する能力は、一朝一夕では身につかない組織的な競争力だ。

openpageによる営業プロセス変革は、新規事業にとって強力な差別化要因となるのだ。

ROI算出精度の向上が生む競争力

新規事業の高単価提案では、ROI(投資対効果)の算出精度が勝負を左右する。曖昧な効果予測では投資判断を得られないが、過度に楽観的な数値では信頼を失う。

openpageでは、顧客の現状データを基にした現実的なROI算出を支援する。過去の類似案件データ、業界ベンチマーク、段階的な効果発現モデルなどを活用し、説得力のある投資対効果を組み立てる。

この精度の高いROI算出能力が、新規事業の提案に対する顧客の信頼度を大幅に向上させる。

スタートアップから大企業まで対応する柔軟性

openpageは、創業間もないスタートアップから大企業の新規事業部門まで、幅広い規模の新規事業で実績を積んでいる。それぞれの事業フェーズや組織規模に応じた営業プロセス設計を提供している。

スタートアップでは限られたリソースで最大の効果を得るための効率化を重視し、大企業の新規事業では既存事業との整合性や承認プロセスの複雑さに対応する。この柔軟性が、新規事業の多様なニーズに応えられる理由だ。

新規事業成功の分水嶺

新規事業の成否を分ける要因は多数あるが、高単価案件を継続的に受注できるかどうかが重要な分水嶺となる。低単価案件の積み重ねでは事業の持続的成長は困難だ。

しかし高単価案件の受注には、従来の営業手法を超えた体系的なアプローチが必要だ。顧客の投資判断基準を理解し、論理的な価値提案を構築し、複雑な意思決定プロセスを管理する。この一連の能力を組織として保有することが、新規事業成功の条件なのだ。

openpageは、この条件を満たすための実証済みの仕組みを提供している。新規事業の未来は、どれだけ早くこの営業プロセス変革に着手できるかにかかっているのではないだろうか。


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