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ブリヂストンのDX戦略(IoT、クラウドによる顧客接点創造による営業マーケティング効率の改善)

  • 公開日:2023年7月14日(金)

openpage代表取締役の藤島です。本日はDX戦略~営業マーケティング効率化/カスタマーサクセスの実行というテーマでブログを執筆しましたのでご一読ください。

ブリヂストンのDX変革について

ブリヂストンの企業変革について、最近、大胆なリストラのニュースで知った。
知名度は高いけれど、企業戦略までは知らなかった。
少し情報が古いが、中長期の事業戦略を拝読する。

DX戦略の本質と、DXによる営業マーケティング効率の改善、カスタマーサクセスの実現といった、企業経営のトレンドが詰まっている。

ソリューションカンパニーを目指すDX戦略

ブリヂストンの取り組みを一言で言えば、製造業でありながらソリューションカンパニーを目指している。
企業のワードとしてDXがブームになっているが、言葉通り本当にDX戦略を推進している。
特筆すべきは、複数のリアルチャネルに加え、オンラインチャネルが豊富にあること。また自社製品をIoT対応することで利用データを取得している。

顧客データに基づくカスタマーサクセス推進

なんのデータを取得しているかと言えば、タイヤの空気圧や温度のビッグデータをIoTとして取得している。
そのデータからタイヤの摩耗や耐久の予測を行い、適正なタイヤ発注計画を導き出す。
そして、その情報を元に各種チャネルにおいて最適な提案を行うわけだ。
加えてサブスクリプションに注力し、トータルパッケージプランとして契約数を伸ばしている。これにより、顧客接点をデジタルで維持することでより顧客データを強固にし、使用状況に応じた適切な提案が出来るようになる。

この事例はまさにカスタマーサクセス的と言える。
zuoraが出しているコマツ、GainsightのGEの事例にも似ている。
メニューを見ると、サブスクリプションとして必要なサービスを選択してカスタマイズ利用ができるようになっている。
段階的に契約単価を上げる戦略が裏にあるはずだ。

データにより提案力を強化し、営業マーケティング効率を改善

データソースとしては、タイヤだけでなくモビリティ(車両)のデータもブリヂストンは持っている。運行車両システムを提供しているからだ。
提案のオプション(製品メニュー)も豊富にあり、顧客理解のデータも充実しているので、顧客に対してより刺さる、最適な提案をしやすくなる。
結果的に受注率が高まり、営業マーケティング効率が良くなる。
その結果として25%の高い営業利益率を保っている。
営業マーケティング効率が良くなれば、キャッシュが安定化するので、より強みとなるコアコンピタンスのデータ基盤/分析/サブスク/デジタル接点/クラウド/提案力向上に再投資出来る。
これをぐるぐる回していくことで、強い会社になろうとしている。

 Solution for your journy

今後はまだまだ伸び余地のある車両運行システムに投資していくようだ。
車両におけるシステム投資が拡大するほど、顧客理解のためのデータ量が増え、提案力が高まり、受注率が上がる好循環が生まれる。
Solution for your journyというブランドメッセージが、まさにブリヂストンの企業戦略を表している。
コアコンピタンスのための組織戦略もわかりやすく、データサイエンティストやデジタル系の人材採用を強化する。

DXになぜ投資するべきか?営業マーケティング効率の改善

そもそも、DXになぜ投資をするべきかの観点として、意外と語られていないように思える。企業経営の観点では、営業マーケティング効率の向上や、本質的なカスタマーサクセスの実現に意味がある。
DXとはデジタル接点の強化とほぼ同義なので、デジタルの体験やメニューを強化する。とはいっても、ただアプリやクラウドを作ればいいわけではない、顧客の役に立つ必要があり、ここにカスタマーサクセスの観点が必要になってくる。
役に立つデジタル接点が増えれば、取得できるデジタルデータも増える。そこから導き出せる製品開発や営業提案の匠みになると、一言でいえば製品が売れる。これがDX戦略における成長のカギだ。

openpageのカスタマーサクセス観点のDX支援と営業現場での活用

openpageにおいても、製造業含む事業運営のデジタル化を意識した企業様のデジタル接点面の構築の相談が増えた。
デジタル上でどのような体験構築を行い、どうデータ蓄積をするか。そして顧客データを用いて、いかにして営業マーケティングの効率を高めるか。というテーマになる。
openpageはカスタマーサクセスに情報投資をしてきたので、そもそもどんなデジタル体験が顧客の役に立つのか、顧客のトラフィックを集められるのか、という観点をまず話すことが多い。
この観点が抜けていて、デジタルの面は作ったが、アクセスされないDXの失敗がよくあるからだ。
そのうえで、どうデータを蓄積して、そのデータを活用してどんな営業を推進するのか、が次のテーマになる。
データを活用した営業とは、すなわち顧客のことを理解して、相手に合わせた提案をするということだ。つまり、営業チームに一定のデータリテラシーを与えること、加えてそのデータを見たカスタマイズ提案をすること、という営業育成の必要がある。
DX戦略はデジタルに閉じた話ではなくリアルチャネル、リアル営業、リアル顧客接点に反映されてなんぼだったりする。

※どうデジタル接点を作るか、どう営業のデジタル化/データ活用を促すかは、個社に拠るところも大きくあるので、より詳細については弊社openpage宛にお問い合わせをお願いします。

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