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【困惑】どの本を読んだらいいの?カスタマーサクセスおすすめ本3選!

  • 公開日:2022年6月15日(水)

 

 

カスタマーサクセスではバイブル的な存在として「青本」がありますが、
カスタマーサクセスの勉強を始めた、これからカスタマーサクセスの業務に携わる、そんな方にとって他におすすめの本としてはどのようなものがあるのかを紹介します。

1冊目:マンガでわかる「ライザップ式接客術」

「結果にコミットする」で有名なライザップのトレーナーが、どのようにお客様に対して接客しているのかを書いたマンガです。

カスタマーサクセスでは、直接お客様とコミュニケーションをとってサポートする、というケースが非常に多いと思います。(これをカスタマーサクセス用語で「ハイタッチ」といいます。)
お客様とコミュニケーションしてどう動かすか、どうやる気にさせるか、という点はジムのトレーナーの方は非常に上手ですよね。ライザップではトレーナーとお客様同士のコミュニケーションの仕組みを考えていて、それが詰まっているのがこのマンガです。

カスタマーサクセスは「お客様に頑張っていただく必要がある」という意味だとコーチングにかなり近いと言えます。コーチングは専門的に勉強すると時間がかかってしまいますが、自分のカスタマーサクセスの仕事にコーチングの概念を手っ取り早く取り入れる手段としては、このマンガはとてもおすすめです。

本の内容としては、

  • お客様を理解するためにどのような質問を投げればいいのか
  • お客様をやる気にするための目標設定術

等が説明されています。

ライザップは「結果にコミットする」をキャッチフレーズとして置いていますが、
カスタマーサクセスにおいても、お客様にコミットしていただく必要があるので、「どのようにコミットしてもらうか」を勉強できるのではないでしょうか。

また、カスタマーサクセスはBtoBと思いがちですが、接客術などはBtoC的な部分からもカスタマーサクセスに必要な感覚として取り入れることができます。
何よりも、本書はマンガであるため読みやすいことが特徴です。


2冊目:カスタマーサクセス実行戦略

カスタマーサクセスの第一人者である、Sansan株式会社の山田ひさのりさんが書かれた本です。

Sansan社はSaaS(Software as a Service)ビジネスで歴史ある会社です。
2007年に設立し、2000年代後半から「SaaSビジネスのカスタマーサクセス」を展開している会社なので、カスタマーサクセスの深いノウハウを持っており、そういったノウハウが全て注入された一冊が、この「カスタマーサクセス実行戦略」です。

カスタマーサクセスのフレームワーク

Sansan社はGainsightを日本で初めて契約した企業とも言われており、Gainsight本国の方からも情報収集しています。

Sansan社のカスタマーサクセスはGainsightのやり方をかなり踏襲したものになっているため、本書では「カスタマーサクセスの実行戦略」として、SanSan社のやり方も多く乗っていますが、「Gainsightがどのようにカスタマーサクセスをフレームワークとして考えているのか」ということも紹介されています。

その意味で、カスタマーサクセスの考え方やフレームワークを学ぶ方にはおすすめの1冊です。

日本のカスタマーサクセス業界における考え方としては、「アメリカで作られたカスタマーサクセスの考え方を日本に落とし込んだ」というイメージが強いと言えます。

アメリカは特に「フレームワーク思考」が強い傾向にあります。
例えば、「4P分析」や「3C分析」もアメリカから生まれていますが、カスタマーサクセスの領域でも「ハイタッチ・テックタッチ」「DEARフレームワーク」など、カスタマーサクセスに特有の考え方が生み出されています。

Sansan社はこうした考え方を、自社のカスタマーサクセスの実行戦略として非常にうまく取り入れている、あるいはあたかも自分たちが考え出したものかのように、うまく使いこなしています。
本書では、Sansan社におけるカスタマーサクセスの実行戦略の具体的な進め方が総まとめで載っているのです。

青本も非常に良いですが、青本ではより概念的な内容が多いです。
一方、本書はタイトルにあるように「実行戦略」ということでカスタマーサクセスの「実行」に重きが置かれているため、具体的なTipsや、体系的に学びたい方はこの本がおすすめです。

3冊目:プロダクト・レッド・グロース(PLG)

日本ではまだまだこれから、という概念ですが、アメリカでは「プロダクト・レッド・グロース(PLG)」という考え方が浸透しつつあります。

PLGとは

PLGは、「プロダクトを中心にグロースさせる、プロダクトメインの経営戦略」を意味します。

カスタマーサクセスでも、プロダクトを中心に据えて、プロダクトの中でカスタマーサクセスを行おうという考え方(つまり、PLG的な考え方)に繋がっています。

カスタマーサクセス用語で「テックタッチ」という言葉がありますが、デジタルな製品・プロダクトの中でうまくカスタマーサクセスを行っていくかが重要であり、その意味で非常に良い書籍であると言えます。

プロダクト中心で成長を考えるPLGと対照的な考え方は「SLG(Sales Led Growth)」です。
SLGでは、例えばSaaS製品を契約する上で、営業担当(セールスマン)の方がその製品を説明し、実際に契約に繋がった後に、カスタマーサクセスが登場する、という流れでした。

一方で、PLGはこのプロセスが異なります。

例えばSaasのビジネスチャットツールである「slack」では、契約段階ではプロダクト内の管理画面でクレジットカードで決済して契約ができたり、使い方もSlackアプリ内でヘルプページや案内ガイドを閲覧して学べるようになっています。
その意味で、「プロダクトが良い→受注に繋がる→その後のカスタマーサクセスにも繋がる」という循環が生まれています。

PLGが登場したことで、「プロダクトでユーザーを獲得する」「プロダクトの中でカスタマーサクセスを行う」という新しい考え方が生まれましたが、実は身近で使っているZoomやNotionなどでも、消費者はすでに当たり前に体験しているのです。

プロダクトを中心にするために必要なこと

PLGの考え方を元に、プロダクトを中心に進めていく上でまず重要なのは、「プロダクトの使いやすさをとにかく磨いていくこと」です。
SaaS製品はいくらでも機能開発ができるので、機能が増えれば増えるほど使いにくくなってしまう傾向にあります。

一方、SlackやZoomは使いやすいですよね。
これは、プロダクトを触っているだけで「何をどういうふうに使うべきか」がわかるように設計されているからです。
そのためには、「プロダクトの中で、どのようにお客様とコミュニケーションを取っていくか」ということを決めることが重要です。

SlackやZoomでも基本の機能はシンプルでわかりやすくしています。

法人契約プランでは営業担当やカスタマーサクセス担当がつくこともありますが、
PLGは、あくまでも「まずプロダクトでユーザーを獲得して、そこからセールス活動・カスタマーサクセス活動を行う」という新しい考え方であり、経営の考え方を変えるためにもこの書籍で学んでいくことは重要だと考えています。

PLGの考え方をカスタマーサクセスに落とし込んでいく上では、「テックタッチのカスタマーサクセス」と「ハイタッチのカスタマーサクセス」を分けて考えるとわかりやすいです。

特にテックタッチのカスタマーサクセスであれば、メールやプロダクト内のメッセージの案内でユーザーをカスタマーサクセスに導いていく必要があります。
メールの文章の内容や、どんなタイミングでメッセージを配信すべきか、という点が具体的なことが本書にも書いてあるので、人ではなくプロダクトによるアプローチでどのようにカスタマーサクセスを行っていくべきか、を理解することができるでしょう。

まとめ

今回は、カスタマーサクセスに関わる方が読むべき3冊の本を紹介しました。

1冊目に紹介したライザップは、3冊目のPLGとは全く逆の考え方で「いかに人のコミュニケーションでお客様を動かすか」という観点からカスタマーサクセスのことを理解することができるでしょう。

また、2冊目に紹介した「カスタマーサクセス実行戦略」では、概念的な内容が中心の「青本」と比較して、カスタマーサクセスを行う上での具体的なTipsや考え方が体系的に説明されているため、まさに実践のための本であると言えます。

カスタマーサクセスの手法として、業務の中に取り入れられるエッセンスが豊富に詰まった3冊。まずはマンガからでも良いので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

Topics: カスタマーサクセス

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