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あのSAP社がカスタマーサクセスを開始!?

  • 公開日:2023年11月29日(水)

 

 

ドイツの世界的な大手ソフトウェア企業、SAPジャパンの2023年2月のビジネス戦略発表会において、
社長自ら「カスタマーサクセス部門に注力する」旨のメッセージが打ち出されました。

※詳細は、openpage代表・藤島の下記noteをご覧ください。
SAPのカスタマーサクセス部門立ち上げ〜カスタマーサクセスはトップが動かすべき。

とはいえ、世界的な大手のIT企業の経営トップの口から「カスタマーサクセスを重視する」という発表があるケースはまだまだ稀です。

今回は、SAP社のような大手IT企業がカスタマーサクセスの取り組みを進める上でのポイントを解説していきます。

カスタマーサクセスの主戦場は、
まだまだベンチャー企業

SAP社のような大手IT企業やSIer系の企業においては、
カスタマーサクセスの取り組みはまだまだ「立ち上がり段階」であるケースが多く、
まだまだSaaSのベンチャー企業が主要なプレイヤーとなっている領域だと考えています。

正直なところ、SIerや大手ソフトウェアベンダーにおいてはカスタマーサクセスに対してまだまだ懐疑的、とまではいかないまでも、「様子見・情報収集」段階の企業がほとんどでしょう。

2023年にopenpageでは「CSヒーロー」というカスタマーサクセスの大型イベントを主催しましたが、
その中で大手企業のカスタマーサクセスは徐々に盛り上がっており、熱を帯び始めている、ということを体感しました。

参加者の方はSaaSベンチャーの方だけでなく、大手・有名SIerやIT企業の方々もたくさんいらっしゃいましたし、
イベントの中では、Adobeさんとかアイ・ビー・エムさん、日立さんなどの超大手企業において、カスタマーサクセスの取り組みをリードしている方々にゲストとしてお話をいただきました。

openpage代表・藤島は大手IT企業のカスタマーサクセスの取り組みについての話を日本で最も多く聞いていると自負していますが、
やはりどの大手企業もまだまだ「立ち上がり」の段階です。

CSヒーローなどを通じて大手企業のカスタマーサクセスの取り組みを知っていただき、
「自社でも導入できる部分はないか?」と模索されているケースが多いのではと考えています。

日本の大手IT企業のCSは、SIerから!?

日本で言えば、大手IT企業=SIerであることが多いですが、
SIerの売上で最も大きい比率を占めているのは「受託ビジネス」です。

SAPの代表の方も戦略発表会でおっしゃっていましたが、
日本企業は世界的に見ても「システムをカスタマイズして使う傾向が非常に高い」そうで、
「SAPのシステムをこんなにカスタマイズしているのは日本ぐらいだ」といったコメントもあったほどです。

つまり日本企業はシステムを自社の業務にカスタマイズして導入するケースが多いのですが、
世界的に見ると「異常」な状況であるとも言えるでしょう。

カスタマイズするケースが多いゆえに、日本企業におけるSIerの存在感は非常に大きいと言えます。

とはいえSIerは、この「受託ビジネス」によって数千人規模の従業員の雇用をしている、
という状況ですので、新しいビジネスへの転換は簡単にはできません。

当然、「カスタマーサクセスを導入する」となってもベンチャーSaaS企業のようなスピード感で進めていくのは難しいでしょう。

現在の状況としては、まず自社サービス(クラウドサービス等)を持つSIer様会社様が、
そのサービスを提供する事業部門において先行的にカスタマーサクセスを導入する、
というケースが多いと思います。

大手IT企業におけるカスタマーサクセス浸透の鍵は「トップの発信」にあり!

SIerにおいてカスタマーサクセスの取り組みを浸透させていく上では、
SAP社のように「トップの発信」こそが重要だと考えています。

やはりトップ自らが号令をかけないと、
カスタマーサクセスのように既存ビジネスに変化をもたらす取り組みを導入することはなかなか難しいでしょう。

特にカスタマーサクセスは、様々な部門を横断する業務であるため、
”ボトムアップ”で「カスタマーサクセスをやっていこう!」というよりは、
トップの方から”トップダウン”的に動いた方が、SIerのような大手IT企業では進めやすいと考えています。

2023年の3月に、日立ソリューションズ様でカスタマーサクセスを推進されている中西さんという方とイベントをご一緒しましたが、
中西さんもまさに同じような事をおっしゃっていらっしゃいました。

日立ソリューションズ様でもまさに現在カスタマーサクセスに取り組んでいらっしゃるようなのですが、
そもそもトップの方から、クラウドの潮流やDXの持つ自社への影響や意味合い、それに伴うカスタマーサクセスの重要性をしっかりと発信されていらっしゃるようで、
トップの方が発信した内容が役員や事業部にもしっかりと下りてきていることで、
事業部長の方々もカスタマーサクセスの重要性を理解して、実際の取り組みを進めている、ということです。

冒頭でご紹介したSAPのニュースに代表されるように、
「大手IT企業の経営トップがカスタマーサクセスを推進しようと言っている」といった事例、ニュースはどんどん発信していかないといけないですし、
それを広めていかないと、大手IT企業へのカスタマーサクセスの浸透も難しいと感じています。

openpageでは、引き続き「大手IT企業のカスタマーサクセスの取り組み」についても、
継続的に発信していきたいと考えています。

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