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カスタマーサクセスサイトの元祖「トレイルヘッド」は何がスゴい?

  • 公開日:2022年7月28日(木)

カスタマーサクセスの先進企業といえば、セールスフォース(Salesforce)の名前が頻繁にあがります。

セールスフォースはいち早くテックタッチによる支援を取り入れたことでも有名で、CSサイト「トレイルヘッド(Trailhead)」は成功事例として日本でもよく知られていますが、そのトレイルヘッドは一体何が優れているのでしょうか?

この記事では、トレイルヘッドとは何か?仕組みや機能、そして優れた学習効果を生み出せる理由について解説します。

テックタッチの導入を考えている企業にとってはヒントが満載です。ぜひ参考にしてみてください。

セールスフォースのトレイルヘッドとは?

はじめに、セールスフォースのトレイルヘッドがどんなものかを知りましょう。

トレイルヘッドとは、セールスフォース社が顧客に自社製品を使いこなしてもらうために提供しているオンラインの学習プラットフォームです。

「山道」という意味を表し、顧客が自らその道のりを歩んでスキル習得という頂上を目指すイメージで作られています。

セールスフォースでは顧客向けのデジタルコンテンツ・サービスを幅広く提供していますが、その中核をなすのがこのトレイルヘッドです。

2014年の開始からこれまでに300万人以上がトレイルヘッドを通じてスキル習得を行っており、一部のスキルは履歴書に記載できるほど信頼性のあるものとして扱われています。

SaaS企業におけるテックタッチとしてはもっとも歴史があり、成功した事例と言えるでしょう。

トレイルヘッドの仕組み

続いて、トレイルヘッドでの学習が具体的にどんな風に行われるのかを見てみましょう。

①トレイルを選ぶ

トレイルヘッドでは、「トレイル」と呼ばれるカリキュラムを通じて学習を行います。

セールスフォース製品に関する基礎的なコンテンツから、他社製品のノウハウや職種ごとの専門的なノウハウまで数百種類のトレイルが用意されており、自分の理解度やニーズに合わせて学びたい内容を自由に選択できます。

トレイルの難易度や所用時間はさまざまで、1時間で完了するものもあれば50時間以上かかる大がかりなものまであります。

また、自分でオリジナルの内容を組み上げてトレイルを作成して、社内向けに提供することも可能です。

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出典:セールスフォースHP

②モジュール、ToDo、テストで学習する

トレイルのなかは、さらに内容に沿ってモジュールやToDo、テストなどの細かい単元に分かれています。場合によっては、トレイルのなかにさらに細かいトレイルが含まれることもあります。

トレイルという1冊の教科書のなかに、章立てやページ、小テストや小冊子が含まれているイメージで理解するとわかりやすいかもしれません。

それぞれの単元は文字や画像を使ったWebページや外部ページ、テストフォームなどで構成されていて、ユーザーはそれひとつずつこなして学習を進めていきます。

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出典:セールスフォースHP

③認定、バッジ付与

トレイルに含まれる全てのモジュールやToDoの学習を完了すると、修了者として認定され、内容によってはバッジが付与されます。

一部のトレイルは履歴書に記載できるほど信頼性のある資格とみなされており、さらに一部大学では学位取得のための単位としても認められています。

また、認定やバッジを取得するとセールスフォースのコミュニティである「トレイルブレイザー」でもプロフィールに表示され、他のユーザーに対してスキルセットをアピールすることが可能です。

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出典:セールスフォースHP

なぜトレイルヘッドは効果的なのか

世界中のユーザーが学習を行うトレイルヘッドですが、なぜこれほど信頼されていて、学習効果が高いのでしょうか。

充実したカリキュラム

トレイルヘッドには、他のSaaS製品のトレーニングサイトとは比較にならないほど多くのカリキュラムが用意されており、現時点で200以上のトレイルから自由に学習できます。

さらに、その内容はセールスフォース製品の操作や活用方法に止まらず、Slack、AWS、Tableauなど他社製品のノウハウや職種ごと専門知識までおよびます。

さらには、ユーザーが独自にモジュールを組み合わせて企業独自のトレイルを作って学習することも可能です。

単に製品を使いこなすだけでなく、利用する顧客がビジネスで成功するために必要なコンテンツを提供するというセールスフォースのカスタマーサクセスにおける姿勢が見てとれます。

ゲーム化、学習意欲をかき立てる体験設計

トレイルヘッドのインターフェースは、アニメーションやアイコンがたくさん使われていて、学習サイトというよりはゲームのような感覚でトレーニングを進められるように設計されています。

また、それぞれのトレイルやモジュールをクリアすると認定証やバッジが手に入ったり、難易度や重要性に応じたポイントを獲得できて、まるで勲章を集めるような感覚で楽しく学習できる仕組みも大きなポイント。

さらに、それぞれの学習ページも、どこまで進んだか、あとどれくらいでゴールかが視覚的にわかるようになっていて、ストレスなくトレーニングを進められます。

コミュニティとの連携

セールスフォースは、トレイルブレイザーと呼ばれる、ユーザー同士が活用方法やビジネスに関する情報交換を行える大規模なコミュニティを持っています。

トレイルヘッドで学習を始めるユーザーは自動的にトレイルブレイザーの一員として登録され、さらに認定やバッジも反映されるため、どのユーザーがどんなスキルを持っているか、どれくらい信頼性があるかが可視化されます。

これによって、コミュニティの質が高まるだけでなく、コミュニティへの愛着を起点にして学習意欲を高めるという相乗効果を生み出しているのです。

まとめ

カスタマーサクセスの先進企業であるセールスフォースの「トレイルヘッド」には、テックタッチに取り組む企業が学ぶべき要素が数多くあります。

なかでもコンテンツの充実と設計、学習の体験設計についてはこれからテックタッチやカスタマーサクセスサイトを立ち上げる企業はぜひ取り入れたい内容です。

ゼロからテックタッチ環境を整備するのは時間やコストの面でデメリットが大きいため、専用のプラットフォームを利用するのが良いでしょう。

openpageなら、顧客体験を重視したコンテンツ設計やカリキュラムの設定などが簡単にできて、コストをかけずにテックタッチ環境を整備できます。

Topics: カスタマーサクセス, KPI

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