ブログBLOG

 

知らないと恥ずかしい!ハイタッチ、ロータッチ、テックタッチとは?

  • 公開日:2022年7月18日(月)

 

 

カスタマーサクセスの取り組みの中で、お客様とのコミュニケーションの方法として
「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」の3つの手法がありますが、それぞれどのような内容なのかを解説します。

①:ハイタッチ

「ハイタッチ」とは?

ハイタッチは、「人を介し、お客様と1対1で丁寧にフォローアップする」コミュニケーションのやり方です。
つまり、「カスタマーサクセスによる案内やサポートを全て人が担う」ことがハイタッチです。

例えばお客様に製品を説明する上で、
・1人1人の相手とメールでコミュニケーションを取る
・ミーティングを組む
・提案資料を書く 等、「お手製」でやっていく形です。

ジムのトレーナーや経営コンサルタントもハイタッチのコミュニケーションの一部だと言えるでしょう。

ジムのトレーナーもマンツーマンでトレーニングを手伝ったり、経営コンサルタントもお客様のために個別で提案資料を作り提案しています。
「お客様に対して人的リソースを活用してコミュニケーションを取りながら、お客様をやる気にさせたり、問題解決をサポートすること」が、ハイタッチのカスタマーサクセスと言えるでしょう。

ハイタッチにおいては、対人のコミュニケーションという性質上、
「決まったものをやる」というよりは「その時・その時の状況に合わせて、やることを臨機応変に変えながら対応していく」必要があります。

その意味では「リッチに丁寧なコミュニケーションをしていく」のもハイタッチの1つの側面であると言えます。

②:ロータッチ

「ロータッチ」とは?

ロータッチも、基本はハイタッチと同様に「人によるコミュニケーション」を行いますが、
「1対1」というよりは「1対複数」がメインで、1度に多くの人とのコミュニケーションを行います。

例えば、カスタマーサクセスから製品の案内をする上で、お客様向けに集団研修やワークショップを開催したり、
お客様2〜30人に対して一斉にメールを送信したり等、「人が担っているが、相手が複数人でまとめて連絡を行う方法」がロータッチと言えるでしょう。

先ほどジムのトレーナーの例をお伝えしましたが、
ハイタッチがパーソナルジムだとすれば、ロータッチは集合エクササイズといったイメージでしょうか。

ロータッチのコミュニケーションの一例:集合イベント

ロータッチのコミュニケーションの取り方でユニークな取り組みとしては、「もくもく会」というものがあります。
もくもく会では、お客様を1つの場所に集めて、黙々と製品の初期設定や利用開始の壁打ちを行っています。

現在はコロナ渦ということもあり、1対複数のリアルな集合研修やワークショップの実施は難しくなってきていますので、もくもく会も含め、集合イベント等はウェビナーやデジタルのものへシフトしつつあります。

ロータッチは1対複数のコミュニケーションとお伝えしましたが、BtoBサービスを提供する会社だと「1対複数社」という形になるでしょう。
例えば1回のセミナーに2〜30社のお客様担当者を一度に集めて、利用開始に向けた説明を同時に行うケースもあります。

ハイタッチのコミュニケーションを全てのお客様に対して行うことは、人的リソース的に難しいケースが多いので、ロータッチのコミュニケーションも駆使していくことが有効です。

③:テックタッチ

「テックタッチ」とは?

テックタッチは、「原則、人を介さず全てのコミュニケーションをデジタルで行う」アプローチです。
つまり、ウェブサイトやメール配信など、デジタルツールのみで、カスタマーサクセスのコミュニケーションを行うのがテックタッチになります。

例えば、製品の設定や製品を使うためのノウハウ、うまくいっている事などの情報は、口頭で説明しなくても「コンテンツ」としてまとまっていればお客様に伝わります。

昨今は「ラーニングバイヤー」と言う言葉も出てきていますが、仕事ができる方は自ら学んでいるため、わざわざこちらから人を介した案内を丁寧にしなくても、自ら学んでキャッチアップできる買い手が一定数いらっしゃいます。
その意味では、テックタッチのコミュニケーションでは、お客様が自ら学ぶように促したり、学びたくなる体験・コンテンツをWeb上で作っていくことが重要です。

テックタッチの成功例はSalesforce

テックタッチで一番上手くいっている企業はSalesforce社でしょう。
Salesforce社では、「Trailhead(トレイルヘッド)」というポータルサイトがあり、
Salesforceの製品の活用用途ごとに学習カリキュラムが組んであります。

それらをWEB上で学ぶことで、人による説明を受けなくてもSalesforceについて理解でき、
使えるようになる環境を整備しているのです。

また、トレイルヘッド上でコミュニティのツールも用意されています。
コミュニティの中でSalesforceに関しての質問も行うことができますので、デジタル上で全てのコミュニケーションが完結してしまうのです。

ハイタッチ・ロータッチ・テックタッチの使い分け

ハイタッチは製品単価が高いサービスに向いている

お客様とのタッチポイントにおいて、「人」によるコミュニケーションをやればやるほど、どうしてもコストがかかってしまいます。

そのため、ハイタッチのコミュニケーションを志向するサービスは、製品の単価が高くなければいけません。
製品単価が安い状態でハイタッチのコミュニケーションをやり切るのは経営的にも非常に難易度が高いです。

そこで、現在請求できている平均単価から、「自社のコミュニケーションだと3つのコミュニケーション方法のうちどれが適切か」というポイントを、収益と支出を見ながらシミュレーションしていくのが重要です。

お客様とのタッチポイントを増やすためには

とはいえ、ロータッチでもテックタッチでも、どのような手段でもかまいませんので「とにかくタッチポイントを増やしていく」ことが何よりも重要でしょう。

人によるコミュニケーションでカスタマーサクセスを進めようとすると、どうしても「(カスタマーサクセス担当者が)好きなお客様」ばかりに連絡してしまう傾向にあります。

またどうしても「声が大きいお客様」ばかりフォローする傾向になっていて、これは海外でも問題になっています。
実は、カスタマーサクセス担当から連絡して返信がこないお客様の中にも、カスタマーサクセス的な情報やコミュニケーションを求めているお客様もいるのです。

そのため、人でのコミュニケーションとデジタルでのコミュニケーションをバランスよく設計して、どのようなお客様にもカスタマーサクセス体験を届けられる準備を会社としてすべきだと考えます。

まとめ

カスタマーサクセスにおけるお客様とのコミュニケーションの方法として、
「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」の3つの手法をご紹介しました。

自社サービスの性質やかけられるコスト・人的リソースの状況を踏まえて、その都度最適な手法を選んでいくことが求められます。

特に重要なことは「お客様とのタッチポイントを増やしていく」ことであり、どのようなお客様に対しても柔軟に対応できるように、今回ご紹介したハイタッチ・ロータッチ・テックタッチのコミュニケーション施策をバランスよく進めていくことをおすすめします。

3分でわかる openpage 資料配布中  顧客案内・育成・コミュニケーションをデジタル化し、データを介してCSの人と組織をレベルアップする「CS特化のCMS」  資料ページでは、カスタマーサクセスに関連するお役立ち資料を無料ダウンロードしていただけます。
新規CTA
新規CTA

最新記事