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ARR1億円まではTHE MODELではなくCEO思考

  • 公開日:2023年8月31日(木)

カスタマーサクセスベンダー「openpage」代表取締役/実践カスタマーサクセス著者の藤島です。
本日は「ARR1億円まではTHE MODELではなくCEO思考」というタイトルにて記事を書きました。

THE MODELは、Salesforceの初代営業責任者であるデイビッド・ルドニツキー氏による、「ルドニツキーplaybook」が出来たあとにまとめられたものです。
つまり、大手企業専任の強い営業責任者が採用出来て、大手顧客基盤が一定出来たあとの、SaaSビジネス業務効率化ノウハウという立ち位置です。
そのため、原則としてはARRが一定まで高まっているSaaS企業において使われるものです。
もしARRが不十分な場合は、違うルールが必要です。私は、THE MODELではなくスタートアップCEOスキルだと思いました。
主にSaaSビジネス立ち上げ期の方向けに解説します。

ARR1億円の必要スキルはCEOスキル

SaaSビジネスは、マーケ、セールス、CS、製品開発を横断して考えないとリード、受注、サクセスの適合性を合わせられません。つまるところ、ARR1億円までは経営者の仕事になります。
→そのため、SaaSビジネス立ち上げ期はTHE MODELの分業スキルとは相性がとても悪いです。

エンプラ対応の必要性(大手特有の機能開発が求められる)

SaaSビジネスはSMB向けでは単価が上がらないため、エンタープライズ(大手企業)向けへの開発準備が求められます。セキュリティ、権限設定、カテゴリ…などの機能開発が必要です。
→大手顧客をお客様とする場合は、THE MODELのように営業CS分離なのではなく、アカウントマネジメント性で担当が張り付いていたほうが良いです。

VoCは営業CSバランスよく聞きつつ、ARRが上がるものに選別

カスタマーサクセスだけの開発要望を聞くのは危険であり、営業観点の要望とバランスを合わせるべきです。特にSaaS立ち上げ初期のARRを伸ばすには、営業観点の開発がかなり求められます。
カスタマーサクセス経由の要望は、売上が爆伸びするヒントになるものと、単に顧客が思いつきで言ったのとが混ざっており、VoCといっても選定が必要です。そのため、専任のプロダクトマネージャーは採用出来ないものの、プロダクトマネジメント業務の重要性はかなり高いです。
→THE MODELのような分業であっても良いのですが、SaaS立ち上げ期のプロダクト開発は、営業とCSのバランスを見て判断できる人がやる必要があります。

新規ARR最重要ながら、エクスパンションも重要

新規ARRが最重要ですが、あれば尚良しでエクスパンションARRも重要です。SaaSスタートアップであれば、投資家にもかなり言われます。なぜなら単価でTAMのポテンシャルが変わり、潜在的なバリュエーションの大きさも変わるからです。投資家観点ではARRの金額はもちろん見てますが、エクスパンション可能なのか中身も見てます。ただその観点でもエンプラ重視なのは変わりありません。
→エクスパンションARRを上げるには、大手企業に営業もコンサルも出来る強い人材を張る必要があります。

マーケットに応える製品開発の重要性

SaaSビジネスにおいて、マーケットは小手先では見つかりせん。市場をずらすだけでなく、どっしり構えて対応しにいく姿勢も必要です。とすると、製品が持つ課題解決力を上げることが求められます。SFA/CRMも重要ですが、売れるかどうかはまずは製品。その後は営業としての個別提案力という準備にになります。
→マーケットを見て、営業をし、カスタマーサクセスが出来るかを見て、製品を改善するというCEO思考が必要です。

openpageのカスタマーサクセス〜経営支援

openpageもARRが一定規模以上を達成しているお客様は、カスタマーサクセスツールとして使われてます。
しかし、ARRがまだ小さい事業の場合は、営業やプロダクトマネジメントも兼ねた取り組みとして行うことが増えてきました。大手企業やスタートアップの新規事業SaaSはその傾向が強いです。立ち上げ期は営業やカスタマーサクセスの分業された業務というより、CEO観点で事業開発していく目線も求められます。弊社はカスタマーサクセス支援が強いベンダーなのですが、立ち上げ期はCS以外の事項もご提案しておりますので、お気軽にご相談ください。

Topics: 代表ブログ

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