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【ハイタッチ】顧客との連絡をスムーズにできるプロの技とは?!

  • 公開日:2023年1月23日(月)

 

 

今回も、NE株式会社マーケティング統括部の甲斐 愛佳(かい まなか)様をゲストにお招きして、Openpage代表・藤島との対談形式でお送りします。

カスタマーサクセスは、お客様に自社のツールを使っていただくために綿密にコミュニケーションを取る仕事です。
しかしながら、お客様もご自身の仕事があり忙しく、なかなか自社のツールを使っていただけない、といった場面に遭遇することも多いでしょう。

今回は、お客様が「忙しくて時間が取れない」時に、CS担当者はどのようにコミュニケーションをすべきかについて解説します。
(以下、敬称略)

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お客様が忙しい時は、「お客様のカレンダー」を確認する

甲斐:
今回は「クライアントの返信が遅くて解約に繋がるのはどうしたらいい?」という悩みを相談させてください。
よくお客様から「忙しくてなかなかサービスを触る時間が取れない」と言われます。

これは端的に言えば、お客様の中で「私たちのサービスに対する熱量が下がっている」状態だと言えます。
そういった時にはどのような対応をしていくのがいいと考えますか。

藤島:
忙しいと言われるのは「ツールベンダーあるある」と言えます。
まず顧客理解として「お客様のカレンダーをストレートに聞いて確認」してみると良いでしょう。

私も過去にお客様から「忙しい」と言われてしまったので、実際にお客様のスケジュールを見せていただくと、
お客様は当然ながら「私たちのツールに関わること以外の業務」にも多く携わられていることがかりました。

その意味では、まずは「お客様の今の仕事内容の全体像」をちゃんと理解することが大事だと言えます。

お客様が忙しい時は、「お客様の個人目標や所属部門の目標」も確認する

藤島:
この点はもっと突き詰めてみてもいいかもしれません。
例えば、お客様が「MBO(組織に所属する個人またはグループごとに目標を設定・申告しその進捗や達成度で評価を定める人事評価手法)」を使って目標設定をされていた場合には、
お客様ご自身の目標や所属部門の戦略・目標までも突っ込んで聞いてしまうのも良いでしょう。

お客様は当然ながら、所属部門の目標や個人目標に沿って仕事をされていますので、
自社が提供しているツールの領域がそれらとずれ過ぎてしまうと、ツールは徐々に使われなくなってしまいます。

「私たちのツールを使うと、来期はこんなことができるようになります。
だからこそ、一緒に目標として追ってみましょう!」
といったような具体的な提案が出来ると、お客様が自社のツールに時間を割いていただくことに繋がるでしょう。

お客様が忙しくて自社ツールを触る時間が取れなくなってしまっていたら、
表面的なコミュニケーションをするよりは、詰めた方が良いと感じています。

お互いに、状況が不透明な状態のまま空中戦で「忙しいなら仕方ないですね」となってしまえば、そこで完全にストップしてしまいます。
「現在はどんな業務をやられているのか」
「現在はどんなことが会社としては重要なのか」を聞き、把握しておくことが重要です。

自社ツールの領域がお客様の会社ではどのような優先度で考えられているのか。
こういった優先度が上がる時期、下がる時期など時期的な要因があるのか。
あるいは、ツール担当の方以外にも、お客様社内で同じことを考えている方はいるのか。

こういったことを聞いてしまうことで、
お客様の会社が「チームとしてそのツールによる業務」をどう考えているのかがわかります。
ぜひ腹を割って話すべきでしょう。

甲斐:
確かにそこまで聞けてしまえば、
今後の提案や関係性もちゃんと話をした上でタッグを組めるので、長いお付き合いができそうです。

お客様が忙しい時は、「ツール導入の背景や目的」を再確認する

藤島:
「そもそもなぜこのツールの導入に至ったのか」についても、
お客様担当者の方が導入担当だった場合には明確にお伺いできると思います。

一方、担当者が入れ替わり「過去に入れたツールを引き継いでとりあえず担当している」だけの状態、
ツールの価値やツールを利用することによる「プラス」を理解しない状態で、
「なんとなく・とりあえず使っている」状況が継続しているケースも多くあります。

こういったケースでは、まず営業としての提案やカスタマーサクセスのオンボーディングを最初からやり直した方が良いでしょう。

突き詰めて言えば、別の記事でお伝えした「データ基盤」の話にも繋がります。
これまで、自社の担当はお客様企業の担当の方とのコミュニケーションでどんなことをやり取りしているのか。
お客様担当者の方は会社の中でどんな立ち位置なのか。

そういった内容データを貯めておくと、お客様とのコミュニケーションもスムーズに進むでしょう。

甲斐:
お客様の担当者の方が変わったことなどをちゃんと検知し、
「オンボーディング状態」に戻す形でフォローできれば、
ツールを提供する自分たちとしても取りこぼし無く、
お客様がチャーン(ツールの解約)をすることもなく、しっかり関係性をキープしていけると感じます。

お客様が忙しい時こそ、「お客様も1人の人」であることを意識してコミュニケーションする

藤島:
以前Gainsight社のニック・メーターさんと
「Human First(ヒューマンファースト)」というテーマでお話をしたことがあります。
率直に言えば、最初にこの話題が出た時にはふわふわとした概念でよく分からず、少し穿った見方をしていました。

しかし、聞いていくと納得する部分が多々ありました。
例えば、お客様と話をする際に、会社名(例:「XX社様」)でそのお客様担当者のことを呼ぶことも多いと思いますが、
担当者の方にも当然「人格」があります。

個人の人格は、例えば
「この会社でもっと出世したい」
「もうあまりやる気が無くて、早く楽して帰りたい」
「家族も大事」
「将来こういうことがやりたい」
といった個人としての感情や思惑があります。

これらは会社と必ず一致していることは少なく、
会社の方向性に賛成しているのはせいぜい6〜7割ぐらいの部分で、
残りの2〜3割は会社の方向性とは違う感情・思惑を持っているといいます。

そのため、お客様担当者という「個人」の方のモチベーションを聞くことも非常に重要だという話を、ニック・メーターさんはされていました。

個人として自分のキャリアをどうしていきたいのか。
今後どんな仕事をしていきたいのか。
何の仕事が好きで、何の仕事は嫌いなのか。
こういった「仕事に関する価値観や特性」をこと細かく聞いていくとよいでしょう。

そうすれば、「この担当者の方は、特性的に自社のツールにピッタリの人」であるとか、
「この方の価値観はうちのツールと相容れないのかもしれない」といったことが見えてきます。

お客様担当者も一人の「人」であることを意識してしっかり向き合っていくことが、
カスタマーサクセスとしてコミュニケーションをする上では非常に重要だと言えます。

甲斐:
どうしてもToBのビジネスだと「会社」で括ってしまいがちですので、なかなか見落としがちな視点ですね。
ありがとうございました。

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